大中華
BCA Research’s Geopolitical Strategy service believes that global equities, commodities, and “China plays” are at risk of a substantial correction as a result of China’s policy tightening. China’s troubles stem from the ongoing change of its economic model…
Investment and retail sales data confirm that consumer demand remains the weakest link in China’s economic recovery. While the data generally surprised to the downside, the disappointment was most pronounced in retail sales, which decelerated to 17.7% y/y…
ハイライト
グローバル株式は大きな調整に非常に脆弱である。しかし景気循環的には米連邦準備制度(FRB)はインフレの上振れを容認する姿勢を取っており、世界経済は回復している。
中国の財政・信用インパルスが急低下しており、これによりグローバルの景気循環株およびコモディティは下押しを受けやすい。
短期を越えれば、中国の政治的安定の必要性が過度な政策引き締めを防ぐはずだ。リスクは前倒しになっている。
中国の国勢調査は当社のメガテーマの一つを裏付けている:中国の国内政治は不安定であり、ネガティブなサプライズをもたらし得る。
インドの州選挙は大規模なCOVID-19の波の最中に実施されたが、与党が2024年にも依然有利であることを示唆している。これは政策の継続を意味する。
景気循環派の強気バイアスを維持するが、中国が政策ミスを犯した場合には方針転換する準備をしておくこと。
特集
チャート 1
インフレ再浮上
インフレが頭をもたげる
インフレが頭をもたげる
今週、米国のコアインフレが強く出たことと、長く眠っていたインフレが再び頭をもたげることへの幅広い懸念を受けて、グローバル市場は震撼した(チャート 1)。
景気循環的には、世界経済の回復に伴い投資家は米国株から国際株へローテーションし、米ドルは下落すると引き続き見ている(チャート 2)。しかしこの見方は、新興国株が先進国株に対してアウトパフォームし始めるべきだということも含んでおり、今年これまでのところはそれが実現していない。新興市場はテクノロジーに偏っており、米国の長期金利上昇に脆弱なだけでなく、中国の景気刺激がピークに達した今、さらに困難に直面している。
チャート 2
株式市場の動揺
株式市場が動揺
株式市場が動揺
チャート 3
世界経済とセンチメントの回復
世界経済とセンチメントは回復しつつある
世界経済とセンチメントは回復しつつある
チャート 4
景気循環株対ディフェンシブの揺らぎ
グローバルのシクリカル株とディフェンシブ株が揺らいでいる
グローバルのシクリカル株とディフェンシブ株が揺らいでいる
我々が頼れる一つの事実は、COVID-19ワクチンの展開が続くことで世界的な成長回復を後押しするという点である(チャート 3)。米ドルもそれを示唆している。ドルは第1四半期に米国の相対的成長優位で反発したが、その後は下落に転じている。ドル安はディフェンシブに対して景気循環株にとってポジティブだが、景気循環株は短期的にはリフレーショントレードが過熱していることを示している(チャート 4)。
中国の成長が今や重要な焦点になる。中国の政策ミスは強気の景気循環見通しを覆すだろう。中国の金融・財政政策の引き締めは、今年我々が強調してきた主要なグローバルな政策リスクであり、今まさに顕在化している。しかし我々は引き締めの制約も指摘してきた。現時点で中国は我々のベンチマークによれば過度な引き締めの瀬戸際に立っている。さらなる引き締めが行われれば、我々は本質的によりディフェンシブな見方に転じるだろう。
本レポートではまた、中国の国勢調査の結果と、最新の大波のCOVID-19感染のもとで行われたインドの最近の州選の含意を検討する。我々はまだインドに対する強気見解を変更していないが、注視している。
中国:過度引き締めリスク
中国の問題は、対外貿易依存から内需依存への経済モデルの継続的な変化に起因している。これは習近平国家主席の台頭以前に共産党が採った戦略的決定であり、習はそれを体現し、戦略的ビジョンと米国との対立を通じて強化してきた。
北京の目標は滑らかで安定した移行を管理することだった。2015年の金融混乱や2018-19年の貿易戦争はその目標を危うくしたが、政策当局は最終的に持ちこたえた。そこへCOVID-19が発生し、1970年代以来の本格的な経済縮小をもたらした。中国はウイルスを抑え込み、貿易戦争開始から2021年のピークまでにGDP比13.8%に上る別の大規模な刺激で回復したが、今やさらに困難な移行に直面している。
チャート 5
中国の上昇する貯蓄傾向
中国の貯蓄傾向の高まり
中国の貯蓄傾向の高まり
潜在GDPが鈍化していることを考えると生活水準の改善の必要性は一層切迫している。債務の大幅な増加に鑑みると体系的な金融リスクを抑制する必要性も一層切迫している。米国が中国に対抗する民主諸国の連合を形成している今、経済の多角化の必要性も高まっている。長期預金比率などで測られる中国の家計・企業の「限界貯蓄性向」の急上昇は、国が困難に直面しアニマルスピリッツが抑えられていることの兆候である(チャート 5)。
2018-21年の大規模拡大の後、中国の財政・信用インパルスは低下に転じている。政策当局は昨年以降、緊急的な刺激を引き揚げるシグナルを出しており、その影響はハードデータに現れている。中国のマネー、クレジット、そして財政とクレジットを合わせたインパルスはいずれも、6〜9か月のラグの後に経済成長と相関する。これは中国のマネーとクレジットサイクルや経済活動を測る指標がどれであれ当てはまる(チャート 6Aおよびチャート 6B)。中国の経済モメンタムはピークに達しており、世界がワクチンと経済再開の追い風を享受しているにもかかわらず、今年後半から2022年にかけて世界経済にとって逆風となるだろう。
チャート 6A
中国の財政・信用インパルスが急落 …
中国の財政・信用インパルスが急落…
中国の財政・信用インパルスが急落…
チャート 6B
… マネー・アンド・クレジットのインパルスも同様に低下
... マネー・アンド・クレジットのインパルスも同様である
... マネー・アンド・クレジットのインパルスも同様である
財政・信用インパルスのダウンシフトは、特に国内消費向けに中国が輸入するコモディティ、マテリアル、およびその他財の需要の鈍化を予示している(中国の輸出向け製造に投入される部品や中間財の輸入は、世界の回復とともに比較的健全に見える)。このシフトは、スウェーデン株などの中国関連プレイや急騰している金属価格が調整なしに上昇を続けることを困難にするだろう(チャート 7)。投機筋のポジショニングは現時点でコモディティに偏っている。中国とそれが支配する金属市場との乖離は短期的には耐え難いように見える(チャート 8)。
チャート 7
中国のリフレーショントレードはピーク付近
中国のリフレーショントレードはピーク付近
中国のリフレーショントレードはピーク付近
チャート 8
マネーサイクルとコモディティ価格の衝突
マネーサイクルとコモディティ価格の衝突
マネーサイクルとコモディティ価格の衝突
世界的なグリーンや再生可能エネルギーシステムへの移行(すなわち脱炭素化)は銅をはじめ金属にとって強気だが、短期的には中国の需要減を補うことはできないことを、我々のエマージング・マーケッツ・ストラテジーが示している。中国の建設・産業向けの銅の国内需要は世界総需要の約56.5%を占める一方、グリーンエネルギー競争(太陽光パネル、風力発電、電気自動車の生産等)は世界需要の約3.5%にすぎない。
この数値は既存のシステムや構造の再調整やレトロフィット(例:電力網)も見込まれているためグリーン計画をやや過小評価している面はある。しかし要点は、米国および欧州の消費が大幅に増加しても、中国の銅消費が減少すればそれに逆行することだ。特に米国のインフラ計画が早くても2022年まで本格的に始動しないことを考えれば、今後12か月で中国の影響で世界の銅需要は減速するだろう。
中国の政策当局はまだ過度な引き締めを懸念している、あるいは新たに政策を緩和する意思を示したわけではない。4月末の政治局会議は12月の中央経済工作会議や3月の政府活動報告から大きな政策変更を含んでいなかった(表 1)。しかしもし差異があるとすれば、昨年の緊急感をさらに後退させつつも、地方政府幹部を隠れ債務に対して説明責任を負わせるような何らかの仕組みを示唆した点にある。含意は引き続き引き締め的な政策であり、したがって過度の引き締めリスクは依然として大きい。
表 1
中国の最近のマクロ経済政策表明:刺激の縮小
中国は過度な金融引き締めの瀬戸際にある
中国は過度な金融引き締めの瀬戸際にある
チャート 9
中国の政策引き締めのベンチマーク
中国の政策引き締めのベンチマーク
中国の政策引き締めのベンチマーク
確かに4月会議の「お茶の葉」は様々に読み取ることができる。4月の声明はマクロ経済政策指針から「必要な政策支援を維持する」という文言を外しており、これは経済への支援を減らすことを意味する可能性がある。しかし同時に、マネーサプライ(M2)とクレジット成長(社会融資総量)を名目GDP成長に合わせるという目標も外れており、これはクレジット成長の新たな上振れを許容するものと見なすこともできる。とはいえ中国人民銀行は第1四半期の金融政策報告書でこのクレジット目標を維持しており、確信は持てない。このルーブリックによれば、中国は我々がリスクを測るために用いる「過度引き締め」の瀬戸際にあることに注意されたい(チャート 9)。
過去20年の中国の政策運営に基づけば、我々は重大な転換点の発表は4月ではなく7月の政治局会議で行われると予想する。したがって4月は先の会合からの大きな変更とは見なしていないし、我々のチャイナ・インベストメント・ストラテジーも同様に見ていない。従って過度な政策引き締めは今後12か月で中国および世界経済に対する現実的なリスクであり、我々の過度引き締めチェックリストはこの点を強調している(表 2)。
表 2
中国の政策引き締めチェックリスト
中国、過度の引き締め寸前
中国、過度の引き締め寸前
中国の財政・信用のダウンシフトは、第20回党大会を控えて進行している。党大会は2022年を通じて行われ、秋に最高指導部(政治局常務委員)の交代で頂点に達する。共産党の100周年に当たる今年7月1日に向けて経済は十分に刺激されているため、政策当局は過剰を防ぐことに集中している。金融リスクの予防、反独占規制、不動産バブルの抑制が当面の命題である。企業および政府の債務不履行や破産の増加は、指導部が経済構造改革と改革を推し進める意志を裏付けており、近年これが確認されている(チャート 10)。
チャート 10
中国における創造的破壊
中国、過度な引き締め寸前
中国、過度な引き締め寸前
投資家は党大会があるからといって指導部が政策を緩和するだろうと想定してはならない。2017年の党大会の前にはむしろその逆のことが起きた。しかし、投資家はまた、中国が重要なイベントの前に自国経済を沈めるほど過度に引き締めるとも安易に想定してはならない。安定が目標となるだろう(2017年や以前の党大会でもそうであったように)──これは現行の引き締めが財政的・経済的にあまりにも痛みを伴う場合には政策緩和がいつか行われることを意味する。政策当局が転換点に達するまでは、中国関連資産は短期的に脆弱である。
ちなみに、第20回党大会の接近は政治的な暗闘や衝撃的な出来事を引き寄せるだろう。最高指導者は通常、党大会前に派閥の勢力を示すために有力なライバルを解任する。政府はまたメディア統制を強化し、事件の周辺で声を上げるか抗議するかもしれない反体制派を取り締まる。しかし2022年はその利害が一層高い。
習主席は当初2022年に退任すると見られていたが、今は退任しない見込みであり、これは少なくとも一部の反対を喚起するだろう。さらに習政権下で中国は三つの歴史的な政策革命を遂げた:強力な指導者モデルを採用し、前二代の集団指導モデルを損なったこと、経済の自給自足を重視して自由化と開放を犠牲にしたこと、そして大国としての地位を強調し米国や同盟国との協調を犠牲にしていることだ。
まとめ:中国の政策引き締めにより、グローバル株式、コモディティ、そして「中国プレイ」は大幅な調整リスクに直面している。当社のベースケースは中国が過度な引き締めを回避するというものだが、最新のマネーおよびクレジットの数値はその見方を変更する閾値に達している。これらの指標がさらに急落すれば見解を変更する必要がある。
中国の消えゆく労働力
最終的に過度な引き締めを抑制する制約の一つは、労働年齢人口の縮小による中国の潜在GDP成長の低下である。中国の第7回国勢調査が今週公表され、国とその経済に影響する深い構造変化を裏付けた。
過去10年の人口増加率は5.4%に鈍化し、1953年の最初の国勢調査以降で最低となった。出生率は2020年に1.3まで下落し、2.1の人口置換水準や2016年に一人っ子政策を緩和した際の目標1.8を下回っている。出生率は世界銀行の推計(2019年で1.7)や日本の数値よりも低い。人口1000人当たりの出生数も減少し、2020年の新生児数は1961年(大飢饉の年)以来の低水準となった。出生率は高所得国の水準に収束しており、経済発展が中国でも出産抑制の同じ効果をもたらしていることを示唆しているが、中国はこれらの国より発展段階が低い。
チャート 11
1990年代の日本より速く減少する中国の労働人口
中国、過度な金融引き締めの瀬戸際に立つ
中国、過度な金融引き締めの瀬戸際に立つ
最年少コホートの比率は16.6%から17.95%に上昇し、最年長コホートは2010年の8.9%から現在13.5%へ上昇、働き手層は75.3%から68.6%に低下した。労働年齢人口は2010年にピークに達し、過去10年で6.79ポイント減少した。対照的に日本の労働年齢人口は1992年にピークを迎え、その後の10年で2.18ポイント低下した(チャート 11)。
言い換えれば、中国は1990年代初頭に日本が経験した人口転換を経験しているが、中国の労働年齢人口はさらに速く減少する可能性がある。中国は日本が達したより低い1人当たり所得水準でこの大規模な社会経済的変化を経験している。
人口動態の課題は中国の社会経済的および政治的システムに圧力をかけるだろう。中国の奇跡は、他のアジアの奇跡と同様に、輸出製造により大量の貯蓄を生み出し、それを国家開発に再投資することを前提としていた。労働年齢人口の減少は経済発展と重なり、長期的には貯蓄率の低下をもたらすだろう。これはチャート 12に示されたように、二つの異なる中国の労働人口の図と国民貯蓄率を並べたものである。扶養比率が上昇するにつれて貯蓄率は低下し、再目的化に使える資金が減少する。資本コストは上昇し、経済構造改革は加速するだろう。
日本の場合、人口変化は1990年の金融危機と全国的な経済行動の変化と同時に起きた。貯蓄率は経済の変化とともに低下したが、生成された貯蓄は依然として投資を上回っており、これは民間需要の不足と大きな債務負担の圧力によるものであった。企業は投資と生産の拡大よりも債務圧縮に注力した(チャート 13)。これらは外部環境が良好だったときに起きたが、中国は地政学的緊張による経済的圧力が高まる文脈で同様の人口問題に直面している。
チャート 12
希少化する中国の労働者
中国の労働者が希少になりつつある
中国の労働者が希少になりつつある
チャート 13
高貯蓄が債務拡大を可能にするが、やがて債務が圧倒する
高い貯蓄が借入拡大を促し、債務が耐え難くなるまで続く
高い貯蓄が借入拡大を促し、債務が耐え難くなるまで続く
中国はこれまで破滅的な金融危機や不動産価格の崩壊を回避しており、深刻な流動性の罠に陥る事態は避けている。中国当局は不動産バブルの危険を痛感しており、したがって金融の過剰を防ぎバブル的活動を抑制することに注力している。これが過度の引き締めリスクを重大なものにしている。しかしどちらか一方の誤りはデフレへの滑落を招き得る。習政権は活動が過度に減速したり金融の不安定性が手に負えなくなりそうな時は経済を刺激してきたが、これは難しいバランス行為であり、故に我々は過度引き締めリスクを綿密に監視している。
中国の国勢調査からのその他の注目点は以下の通りである:
二人っ子政策は現時点では成功していない。
COVID-19は出生率に悪影響を与えた可能性はあるが、タイミングの点で出生数を大きく歪めるほどではない。したがってトレンドはパンデミックだけで説明できない。
急速な都市化が続いており、都市化率は64%に達し、2010年から14ポイント上昇した。
政策議論は定年年齢の引き上げ、出産に対する財政的インセンティブの提供、子育てをより手頃にするための各種価格統制(特に不動産バブルの抑制)、および地方からの移住が続く中で中小都市の不動産価格が急落しないようにする措置を強調している。
中国の少数民族人口は総人口の9%を占め、過去10年で9%成長したのに対し、漢民族は91%で5%成長にとどまった。少数民族は一人っ子(二人っ子)政策の免除対象である。しかし、新疆のような自治区では民族間緊張が発生しており、中国の少数民族政策に対する国際的な監視が強まっている。
中国の人口動態上の課題は広く知られているが、最新の国勢調査はその規模を再確認させる。中国の潜在成長率は低下しており、上昇する扶養比率は政府に対する要求を強める社会変化を示している。より大きな財政・社会支出の必要は困難な経済的トレードオフと不人気な政治的決定を必要とするだろう。経済変化と人の移動は地域間および富の格差を深めるだろう。
これらすべての点は、我々の一貫したジオポリティカル・ストラテジーのメガテーマの一つを裏付けている:中国の国内政治リスクは過小評価されている。
まとめ:中国の2020年国勢調査は、中国の上昇する社会経済的・政治的課題の根底にある人口減少を強く裏付けるものである。中国は強力な中央政府を持ち、単一支配政党の下で権力が集約され、近年様々な課題を管理してきた実績はあるが、それでも現在進行中の変化の規模は圧倒的であり、ネガティブな経済的・政治的サプライズを招くだろう。
インド:州選はモディに対する転換点ではない
インドで第2波のCOVID-19がピークにあった時期に、5州で選挙が行われた。中でも西ベンガル州の結果が最も重要だった。西ベンガルは大きな州であり、インド国会の議員のほぼ10分の1を占めている。ナレンドラ・モディ首相の与党バラティヤ・ジャナタ党(BJP)は294議席中約70%を獲得するとの目標を公言していた。
実際には、西ベンガルは地域政党であるオール・インディア・トリナムール会議(AITMC)の圧勝となった。AITMCは2期の反イナカム任期に直面していたにもかかわらず、議席数は過去最高を記録した。多くの予測を上回る結果であり、多くの世論調査が予想していなかったことが示された。
投資家はこの重要州でのBJPの敗北をどう受け止めるべきか。これはモディのパンデミック対応への反発か。2024年の総選挙で政権交代や国家政策の変更を予告するものか。そうとは言えない。ここで我々は三つの主要な示唆を挙げる:
示唆その1:BJPの成果は注目に値する
チャート 14
インド:西ベンガルで足がかりを得たBJP
中国、過度な引き締めの瀬戸際
中国、過度な引き締めの瀬戸際
BJPは西ベンガルで目標には届かなかったが、この州はBJPの地盤ではない。BJPは英語で言えばヒンディー語圏で自然な支持基盤を持つとされ、西ベンガルは非ヒンディー語圏であり、伝統的にBJPは「外部勢力」と見なされてきた。またこの州は変化を受け入れにくいことで知られている。例えばAITMC以前は左派が34年という記録的な長期政権を維持していた。このような状況下で、BJPが2021年に77議席に増やしたことは注目に値する(2016年は3議席)(チャート 14)。
この成果によりBJPは西ベンガルで主要な野党となった。これはBJPが時間をかければ伝統的な強みを持たない州でも足場を築けることを示している。歴史的に弱い州でこの成果を上げたことは、BJPが依然として無視できない勢力であることの表れだ。
示唆その2:BJPの人気は後退したが、2024年に政権を維持する見込みは依然強い
BJPに対する不満はCOVID-19対応の不手際とそれに伴う経済的困窮により高まっているが、国家レベルでBJPに代わる現実的な選択肢は存在しない。
最近の州選は、西ベンガルだけでなく、野党のインド国民会議(INC)がまだ体制を整えていないことを確認した。コングレスは西ベンガルで44議席から0議席に崩壊した。より重要なのは、コングレスが大衆にアピールする内部指導者を任命・選出する必要性と、識別可能な政策アジェンダを策定する必要性という二つの重要課題をまだ解決していない点である。
コングレスの弱さは、BJPの議席数が2019年のピークから減少する可能性があっても、我々の2024年のベースケースは依然としてBJP主導の政権がインドの政権を維持するというものであることを意味する。政策の継続性とある程度の構造改革の可能性がベースケースだ。
示唆その3:インドの地域政党の台頭
過去10年のBJPの台頭は、コングレスと地域政党の議席減少と同時に進んだ。しかし最近の州選は、BJPが地域政党の議席シェアを劇的に圧縮できないことを示している。例えば西ベンガルではBJPは単独で77議席を獲得したが、これはこの州で支配的なAITMCの犠牲になって得たものではない。一方、同月に選挙が行われた別の大州であるタミル・ナードゥでは二大地域政党の間で支配が揺れ続けている。
チャート 15
インド:BJPは2019年にピークを迎えたが2024年にも有力
中国は過度な引き締めの瀬戸際にある
中国は過度な引き締めの瀬戸際にある
2019年の総選挙では地域政党(BJPとコングレスを除く全党)のシェアは約40%から35%に低下した(チャート 15)。2024年の選挙では、BJPのピーク議席数が2019年の高水準から低下することにより、地域政党の議席シェアがやや上昇する可能性がある。
インドの地域政党の今後の台頭は単純な力学に根ざしている。BJPが2024年に二期目の現職となる可能性があるので、全国レベルでBJPに対する代替がない限り、有権者は差分的に地域政党を支持する選択をするだろう。
BJPは2024年に単独最大党として過半数を超える議席を獲得するポジションに留まるだろう。しかし与党が過半数を確保するために地域政党を取り込むシナリオも十分にあり得る。ただし2024年までは長い時間がある。COVID-19とその経済的影響への対応が、BJPが2019年の成果を超えることを難しくするだろう。次の重要な州選は2022年2月に予定されており、インド最大の州ウッタル・プラデーシュで選挙が行われる。ここでの結果は、BJPがパンデミックと経済ショックによる反イナカム効果をいかに緩和できるかを示すだろう。
結論:インドにおけるBJPの人気は揺らいでいるが劇的に崩れたわけではない。BJPは依然として2024年に過半数を超える単独最大政党になる位置にある可能性が高い。したがって当面この新興市場で政権不安は懸念されない。
中国の国内政治リスクとインドの政治的継続性を踏まえ、当面インド向けのトレードを維持する(チャート 16Aおよびチャート 16B)。ただし我々はインド全体のレビューを進めており、今後の特別レポートで顧客に結論を共有する予定である。
チャート 16A
新興国に対してインド債をロングで保有
インド債券を新興国(EM)に対してロングで維持する
インド債券を新興国(EM)に対してロングで維持する
チャート 16B
インドロング/中国ショートを堅持
インドをロング、中国をショートで貫く
インドをロング、中国をショートで貫く
投資上の示唆
短期的な安全資産トレードを維持する。天然ガス先物のロングは19.8%の利得でクローズ。
景気循環(12か月)の強気ポジションを維持し、グロースよりバリューを優先する。レアアースを含むコモディティおよび新興市場のロングを維持する。ただし、中国が我々のベンチマークに従って過度の引き締めを行った場合にはこれらのトレードをカットする準備をすること。
当面は新興国同業と比較してインドのローカル通貨建て債をオーバーウェイトし、インド株を中国株に対してロングする。だがインドに対する強気姿勢は精査中である。
チャート 17
テック売りの中で回復するサイバーセキュリティ株
サイバーセキュリティ株がテック株の暴落の中で反発
サイバーセキュリティ株がテック株の暴落の中で反発
サイバーセキュリティ株はロングで保有を継続すべきだが、地政学的「職場復帰」トレードとしてはサイバーよりも航空宇宙・防衛を引き続き好む。先週の一般的なテック売りの中でサイバーセキュリティ株はテックセクターに対して持ち直した。米国で発生した大規模なColonial Pipelineのランサムウェア攻撃は、東海岸の燃料供給の約45%を支える主要ネットワークを一時的に停止させた(チャート 17)。それでも重要インフラに対する攻撃はサイバーセキュリティが長期的なテーマであることを浮き彫りにしており、投資家はエクスポージャーを維持すべきである。サイバー株はワクチン発見以降、テック全体をアウトパフォームしている(チャート 18)。
チャート 18
サイバーセキュリティは構造的テーマである
サイバーセキュリティは長期的なテーマである
サイバーセキュリティは長期的なテーマである
Matt Gertken バイスプレジデント 地政学ストラテジー mattg@bcaresearch.com Yushu Ma リサーチ・アソシエイト yushu.ma@bcaresearch.com Ritika Mankar, CFA 編集者/ストラテジスト Ritika.Mankar@bcaresearch.com
ハイライト
IEAの最新予測によれば、2021–22年の期間における世界の発電設備増加のうち、再生可能エネルギーの設備容量が90%を占める見込みです。これは、昨年追加された再生可能エネルギーの発電設備容量が前年同期比で45%増加したこと(COVID-19パンデミック下でも発生した)を受けたものです(今週のチャート)。
再生可能エネルギーと電気自動車(EV)への継続的な投資、および世界経済の回復により、銀行や商社の銅価格予測は1トンあたり約13,000~20,000ドルのレンジに引き上げられつつあり、現在の約10,600ドル/トン(約4.80ドル/ポンド)と比べて高い水準となっています。
これらのより強い金属価格見通しが的中すれば、カーボン回収やサーキュラー利用技術を通じて化石燃料の低炭素利用を延長する投資の魅力が高まるでしょう。
これらの技術への投資は、投資を評価するための明確な世界的参照価格が存在しないため限定的でした。カーボン市場や炭素税がそのような基準を提供すれば投資は加速します。これはカーボン・マーケット・クラブを通じて監視でき、税を公表し徴収する加盟国に取引を限定します。1
特集
IEAの最新の再生可能エネルギーに関するアップデートによれば、昨年の再生可能エネルギーの設備容量増加はほぼ280GWで、前年同期比45%増と1999年以来の最大の伸びでした。2 今年および来年については、再生可能エネルギーが設備容量増加の90%を占めると見込まれており、特に太陽光PVへの投資は約50%増の162GWに達すると予想されています。風力は昨年90%増の114GWにまで成長し、2022年末までに約50%増加する見込みです。
再生可能エネルギーの発電量の増加と電気自動車(EV)への投資の拡大に伴い、バルク(鉄鋼および鉄鉱石)や、銅を先頭とするベースメタルの需要が価格を押し上げるでしょう。これは、2020年末までの4年間で供給の伸びが停滞し物理的な不足が続いた背景のもとで起きています(チャート2)。IEAによれば、2020年9月から2021年3月の期間で鉄鋼および銅価格が40%上昇したことが、太陽光PVモジュール価格上昇の一因となりました。
今週のチャート
再生可能エネルギー設備容量の急増
金属価格の急騰とカーボンキャプチャーの必要性
金属価格の急騰とカーボンキャプチャーの必要性
我々の評価では、銅市場の供給側は今年と来年も不足が続く見込みであり、Wood Mackenzieが想定するように、今後20年間で需要が年率約2%で成長し、鉱山事業者が需要に見合う設備投資(capex)に踏み切らない場合、この傾向は継続する可能性があります。3
チャート2
物理的な赤字が銅の在庫を引き下げる...
現物不足が銅在庫を取り崩す…
現物不足が銅在庫を取り崩す…
銅や、再生可能エネルギーの構築やインフラに必要な他の金属に関するESGリスクは、価格上昇に伴って高まり、コストを押し上げます。4 こうしたコスト上昇とESGリスクの増大は、我々の見解ではカーボン回収やサーキュラーエコノミー技術への投資魅力を高めます。これにより、もし技術が世界をネットゼロの方向へ近づけられるなら、低炭素の化石燃料の利用期間を延長することが可能になります。しかし、政府の政策がこの投資を誘発しない限り—例えば世界的なカーボン取引価格や炭素税を通じて—、これら技術への投資は低迷し続ける可能性が高いでしょう。
カーボン回収技術の果たせなかった約束
カーボン回収・利用・貯留(CCUS)の歴史は、高い期待と達成されない期待の繰り返しでした。気候変動緩和の手段として一般に認識されているものの、その導入は期待ほど速く進んでいません。
低炭素技術は化石燃料に基づく技術に比べてより多くの重要金属を必要とします(チャート3)。コストの問題に加え、再生可能エネルギー移行のために金属採掘が増えれば、採掘に伴うESGリスクも増大します。これについては当社の過去のリサーチで議論しました。5 Wood Mackenzieによれば、低炭素世界への移行を支えるのに必要な金属供給のために、鉱業会社は今後15年でほぼ1.7兆ドルの投資を行う必要があると推計しています。6
チャート3
低炭素技術は金属集約的である
金属価格の急騰とカーボン・キャプチャーの意義
金属価格の急騰とカーボン・キャプチャーの意義
こうした金属に関する差し迫った物理的需要を考えると、市場が現在織り込んでいるよりも長い期間、化石燃料が橋渡しとして使われるか、あるいは炭素をハイドロカーボンから除去する技術の成功度合いに応じて将来の一部として使われ続ける可能性が高いと言えます。そうであるならば、移行期において化石燃料を使い続けつつその環境影響を軽減するには、CO2やその他の温室効果ガス(GHG)排出を低減するための高度に焦点を絞った技術が必要になります。
そこでCCUS技術です:この技術は、化石燃料やバイオマスを用いて現代社会に必要なエネルギーを生産する過程で発生するCO2を捕捉します。現在の形態では、CO2は圧縮されて輸送されるか、地質構造や海洋貯留層に貯留されます。これを増進回収(EOR)に利用して、炭化水素を含む貯留層にCO2を注入することで採取が困難な油を抽出することも可能です。7
CCUS投資の余地
CCUSへの投資支出は増加しており、この技術を利用または実証する予定の施設数も増えています。IEAの『Energy Technology Perspectives 2020』の2020年版では、2017年以降に30件の新しい統合型CCUS施設が発表され、主に米国や欧州など先進国で進められているが、一部の新興国でも計画があると指摘しています。2020年時点で計画が高度な段階にあるプロジェクトは合計で270億ドルに相当し、2017年時点の計画投資の2倍以上となっています(チャート4)。
パリ協定の多くの目的の一つは、21世紀後半に人工的な排出と温室効果ガス(GHG)吸収(シンク)による除去との間でバランスを取ることです。実務的には、多くの国、特に新興国はこの期間中に開発のために化石燃料を使用し続ける必要があるでしょう(チャート5)。8
チャート4
ここまでのカーボン回収プロジェクト
急騰する金属価格とカーボンキャプチャーの必要性
急騰する金属価格とカーボンキャプチャーの必要性
チャート5
新興国の開発には化石燃料エネルギーが必要になる
高騰する金属価格とカーボン・キャプチャー導入の必要性
高騰する金属価格とカーボン・キャプチャー導入の必要性
エネルギー分野におけるCCUS
石炭に比べてGHG排出が少ない燃料、すなわち石炭のCO2の半分程度しか排出しない天然ガスは、グリーン発電への橋渡し(ブリッジ)として有効に使うことができます(チャート6)。
チャート6
天然ガスはブリッジ燃料として引き続き魅力的である
金属価格の急騰とカーボン・キャプチャ導入の必要性
金属価格の急騰とカーボン・キャプチャ導入の必要性
天然ガス中のCO2は、パイプライン品質のガスやLNGとして販売される前に除去する必要があります。通常、このCO2は大気中に放出されますが、CCUS技術を用いることで地質貯留層へ再注入し、増進回収(EOR)に利用することができます。このため、世界最大のLNG輸出国である米国のLNG企業は、より環境に配慮した事業運営を目指してCCUS技術への投資を検討しています。9
CCUSはまた、天然ガスや石炭を用いて低コストの水素(いわゆるブルー水素)を生産するためにも利用できます。これは再生可能エネルギー由来の電力を用いる電気分解による「グリーン水素」よりもコストが低く、ブルー水素の低コスト化は新興国にクリーンな水素を普及させ、脱炭素化に向けた新たな利用経路を開く可能性があります。
その他産業におけるCCUSの価値
CCUS技術は既存の発電所や産業プラントに後付けで導入することが可能であり、IEAによれば、そうでなければ2050年に約80億トンのCO2を排出し続ける可能性があるとされ、これは2020年のエネルギー部門の年間排出量のおよそ4分の1に相当します。
化石燃料を燃焼する発電所のうち、石炭火力発電は最大のCO2課題を抱えています。排出の大部分は中国やその他のアジア新興国から生じており、平均設備年齢は20年未満です。米国規制委員会協会によれば石炭火力発電所の平均寿命は40年であるため、これらの発電所は残存稼働年数が長く、2050年まで稼働し続ける可能性があります。既存の発電所や産業プラントを廃止したり用途変更したりする代替手段として、CCUSは唯一の選択肢となり得ます。
IEAは、ネットゼロ炭素排出を達成するにはCCUSが不可欠であると考えています。同機関のSustainable Development Scenarioでは、エネルギー部門からの世界のCO2排出が2070年までにネットゼロに減少するシナリオにおいて、CCUSは累積排出削減の15%を占めます。もし世界が2050年までにネットゼロを達成する必要がある場合、ほぼ50%多いCCUSの導入が必要となります。10
適切に実装・拡大されれば、CCUSは産業が石油、ガス、石炭を使い続けつつネットゼロ目標を達成することを可能にし、中期的には化石燃料需要を後押しする可能性があります。これは特に新興国の開発にとって重要です。
なぜCCUSはもっと進んでいないのか?何ができるか?
CCUSが広く使われていない主な理由はコストです。
現在、CO2を捕捉するコストはCO2濃度に基づいて変動し、直接空気回収(Direct Air Capture)が最も高価です(チャート7)。こうした高コストのために、CCUSは商業的に成立していません。
ただし、同じ議論は再生可能エネルギー導入に対してもかつては成り立ちました。かつて再生可能エネルギーの平準化発電コストは高価でしたが、政府補助金による拡大とスケールアップにより、ムーアの法則的なコスト低下曲線に沿ってコストは下がりました。Lazard Ltd.が報告する技術横断比較が可能な太陽光発電の平準化発電コストでは、2009年から2019年にかけて発電コストが89%低下し、359ドル/MWhから40ドル/MWhになりました(チャート8)。この学習曲線は、太陽光技術の導入を促進した政府補助金によって可能になりました。
チャート7
CCUSは高コストになり得る
金属価格の急騰とカーボンキャプチャーの必要性
金属価格の急騰とカーボンキャプチャーの必要性
チャート8
太陽光と同様に補助金がCCUSを支援し得る
補助金は、太陽光発電で行われたのと同様にCCUSを支援できる
補助金は、太陽光発電で行われたのと同様にCCUSを支援できる
CCUS技術のコストは低下しています。例えば、2019年にGlobal CCS Instituteは、カナダのBoundary Damで2014年に稼働したCCSユニットでの捕捉コストが1トン当たり100ドルであったと報告しました。3年後に建設された米国のPetra Novaで、改良技術を用いた捕捉コストは1トン当たり65ドルでした。いずれも石炭火力発電所です。報告書はまた、Boundary DamやPetra Novaと同様のCCS技術を用いて2024–28年に稼働開始予定の石炭火力発電所では、学習曲線の進展、研究、規模の経済による資本コスト低下、デジタル化などにより1トン当たり約43ドルになると見込まれていると指摘しました。これらのコスト削減の共通点の一つは、企業がCCUSにより多く投資し、この技術に慣れ親しむ必要があるという点です。
再生可能エネルギーの事例と同様に、政府補助金はCCUSの運用コストの参入障壁を下げ、この技術の改良への参加を促します。初期の先駆的なCCUSは高価ですが、資本支援や税額控除といった補助によりCCUSの実装と研究は増加します。Boundary DamとPetra Novaは政府補助金の恩恵を受けた例であり、CCSユニット建設時にそれぞれカナダ政府および米国の機関から1億7,000万ドルと2億ドルの支援を受けました。
米国はまた45Q税額控除制度を導入しており、貯留されたCO2に対しては1トン当たり50ドル、増進回収のような用途で使用されたCO2に対しては1トン当たり35ドルを施設に支払います。Global CCS Instituteによれば、2019年末時点で米国に追加された8件の新しいCCUSプロジェクトのうち4件は、45Qの存在を主要な推進要因として挙げていました。
カーボン市場と炭素税の活用
2005年に導入されたEUの排出権取引制度(ETS)は、企業に市場の力を使って排出削減を促す革新的な政策の一例です。これらの市場で計測される炭素価格は、これまで記録されてこなかった負の外部性に具体的な価値を与えます。ETSの欠点は、長期の需給分析や計画を複雑にする政策変更に左右されるEUの環境政策実施に依存している点です。例えば、最近の目標引き上げでは2030年までに温室効果ガス排出を少なくとも55%削減することが掲げられました。
排出権の政策主導トレードに代わる手段としては、政府が課し徴収する排出量当たりの炭素税があります。これにより、鉱業で使用されるような化石燃料を用いる技術のコストが上昇し、再生可能エネルギー移行に必要なバルクやベースメタルの供給を増やすための技術を供給・使用する企業にCCUSなどでCO2を削減するインセンティブが与えられます。
ETS市場と政府によるCO2課税は、ウィリアム・ノードハウス(2018年ノーベル経済学賞受賞者)が提唱した技術であるカーボン・マーケット・クラブを形成することができます。これにより、加盟国がパリ協定で求められる実際の削減を取引や税制で示し参加していることを実証できる国に取引を限定できます。11
グリーンエネルギー移行が勢いを増し、各国がネットゼロ政策を実施するにつれて、炭素の価格は上昇するでしょう。炭素価格が上がると、企業の排出に関連するコスト負担が増加します。市場参加者が炭素価格が記録的水準に達した後も上昇を続けると見込む中で、EUで事業を行う企業にとってCCUS技術を採用するインセンティブは強まり、炭素税に直面する企業にとっても同様に導入の動機が高まります。12
要点: 緑の金属価格の急騰、設備投資の不足、そして低炭素未来のために採掘される金属に伴うESGリスクを踏まえると、我々は市場の織り込み以上に化石燃料が低炭素社会への移行で大きな役割を果たすと予想します。各国が気候目標を達成しつつ化石燃料を利用できるようにするためには、CCUS技術の利用が重要です。CCUSの普及を高めるためには、再生可能エネルギーの事例にならい、需要が確立するまで政府がこの技術を補助する必要があります。また、ETSや炭素税の導入促進も行動を触発するために必要です。
Robert P. Ryan チーフ・コモディティ&エネルギー・ストラテジスト rryan@bcaresearch.com
Ashwin Shyam リサーチ・アソシエイト コモディティ&エネルギー戦略 ashwin.shyam@bcaresearch.com
コモディティ概況
エネルギー: 強気
記事作成時点で、ブレント原油価格は70ドル/バレルの水準に迫っていました。これはIEAが2021年後半の強い需要回復を評価したことを受けた動きです(チャート9)。IEAは2021年前半の需要増加見通しを27万b/d引き下げましたが、インドやOECDアメリカ、欧州でのCOVID-19による需要減少が主因であり、後半の見積りは維持しており、今年の総需要増は540万b/dとしています。EIAも今年の需要増を540万b/d、来年は370万b/dと見込んでいます。OPECは2021年通年の需要増を600万b/dのまま維持しました。OPEC 2.0は6月1日に再び会合し、我々の見立てでは市場により多くのサイドライン生産を戻すことを検討するでしょう。来週のレポートで需給バランスと価格見通しを更新する予定です。
ベースメタル: 強気
記事作成時点で、CME/COMEXのスポット銅価格はおおむね4.80ドル/ポンド付近で推移していました。チリでの増税の脅威(そのような税を求める法案が議会を通過しつつあること)、鉱山労働者のストライキの可能性、そして採鉱で使用される硫酸の不足(パンデミックによる製油所の稼働減少が原因で世界的に硫黄供給が減少したことによる)などが、ブルームバーグによれば銅を強く買われた状態にしています。当社の12月限COMEX銅の目標は5ドル/ポンド(LMEで約11,000ドル/トン)です。物理的な供給不足が在庫取り崩しを強い続け、金利構造をバックワーディテートさせると予想しているため、当社は2022年カレンダー物のCOMEX銅をロング、2023年をショートのポジションを継続しています。
貴金属: 強気
水曜日の米国のCPIデータは、4月の総合インフレ率が前年同月比で4.2%上昇したことを示しました。これは2008年以来の高水準ですが、この上昇はベース効果(昨年の同時期にパンデミックで物価が下落していたため)による部分もあると考えられます。物価上昇は金をインフレヘッジとしての需要を高めますが、もしこのデータを受けてFRBが金利を引き上げれば米ドル高となり、金価格にはマイナスに働きます(チャート10)。ただし我々はFRBがこの報告で指針を急激に転換するとは予想しておらず、中銀がこの一時的な上振れと扱うと見ています。昨日の終値時点でCOMEXの金は1,835.9ドル/オンスで取引されていました。
農産物/ソフト商品: 中立
記事作成時点で、シカゴ大豆市場は水曜日に発表予定のWorld Agriculture Supply and Demand Estimates(WASDE)レポートを前に上昇していました。先物の期近は約16.70ドル/ブッシェルで、日中で2%上昇していました。今月のWASDEには、2021/22作付年に対するUSDAの初の需要見積りが含まれ、需要の強まりにより供給が引き締まるとの見通しが市場で予想されています。
チャート9
ブレント価格が上昇中
ブレント価格が上昇中
チャート10
新型コロナの不確実性が金の需要を押し上げる可能性がある
新型コロナの不確実性が金の需要を押し上げる可能性がある
脚注
1 詳細はWorld Bankが2016年7月に公表したカーボン・マーケット・クラブと新パリ体制を参照してください。こうした技術の知的および計算の枠組みは、2018年ノーベル経済学賞受賞者のウィリアム・ノードハウスによって開発されました。
2 今週IEAが公表した再生可能エネルギー市場アップデート、2021年および2022年の見通し.pdfを参照してください。
3 WoodMacは「追加の大規模な投資がない限り、2024年以降生産は減少する。需要の伸びと相まって、この生産減少は理論的には2040年までに約16Mtの不足をもたらすだろう」と指摘しています。コンサルタントは、この期間の銅需要を満たすためにさらに3,250億~5,000億ドル以上の投資が必要になると見積もっています。詳細は供給成長の欠如は銅業界にしっぺ返しをもたらすか?(woodmac.com、2021年3月23日)をご覧ください。
4 当社が2021年4月29日に公表した需要拡大に伴う再生可能エネルギーのESGリスクの増大を参照してください。ces.bcaresearch.comで入手可能です。
5 脚注4を参照してください。
6 Reutersが公表した低炭素世界には1.7兆ドルの鉱業投資が必要をご覧ください。
7 この方法は石油生産を増加させるために用いられます。炭化水素の特性を変え、貯留層圧力を回復し、貯留層内での油の置換を促進します。EORを用いることで、石油会社は貯留層中の原油原始埋蔵量の30%から60%を回収することができます。詳細は米国エネルギー省が公表する増進回収をご覧ください。
8 ReutersのコラムCO2排出制限と経済開発を参照してください。
9 World Oilの記事米国のLNG業者はグリーンなイメージ向上のためにカーボン回収を唱えるをご覧ください。
10 IEAのカーボン回収・利用・貯留に関する特別報告(Energy Technology Perspectives 2020の一部)をご覧ください。
11 上の脚注1を参照してください。
12 Financial Timesの記事EUで汚染のコストが急騰、炭素価格が記録的な€50に達するを参照してください。
投資見解とテーマ
戦略的推奨事項
タクティカル・トレード
コモディティ価格および取引参考表
2021年にクローズした取引
クローズした取引の要約
より高いインフレが到来
より高いインフレが到来
China’s credit data surprised to the downside in April and continues to point to a winding down of last year’s massive stimulus. Aggregate financing declined sharply to CNY 1.85 trillion from CNY 3.34 trillion, lower than the anticipated CNY 2.29 trillion.…
EM stocks, including Chinese equities, tend to perform well during periods of stronger global growth, rising commodity prices and a weaker US dollar. However, a falling dollar index since April has failed to boost Chinese investable stock prices. …
Feature Chinese stocks remain in limbo despite robust economic data in April and early May (Chart 1). Onshore equities are pricing in policy tightening risks and a peak in the domestic economic cycle. Meanwhile, a regulatory clampdown on the tech sector continues to curb global investors’ enthusiasm towards Chinese investable stocks. The PBoC has not changed its course of policy normalization. The falling 3-month SHIBOR since March likely reflects softening demand for interbank liquidity rather than monetary easing (Chart 2). Chart 1Stay Underweight Chinese Stocks Chart 2No Easing In Monetary Policy Fiscal policy has also been consolidating with a renewed focus on reducing local government debt load and financial risks. A delay in local government bond issuance in Q1 could potentially boost bond sales in the second half of the year. However, as we noted late last month, without a synchronized policy push for more bank loans and loosened regulations on provincial government spending, an increase in special-purpose bond issuance alone will not make a significant difference in infrastructure investment nor economic growth. We still expect China's economy, which lags the credit cycle by six to nine months, to start weakening by mid-2021 (Chart 3A & 3B). Chart 3ADomestic Economic Growth Set To Slow Chart 3BPolicy Tightening Will Weigh On Earnings Growth In 2H21 Qingyun Xu, CFA Associate Editor qingyunx@bcaresearch.com Our BCA Li Keqiang Leading Indicator continues to fall despite a marginal improvement in the Monetary Conditions Index (MCI) component. The deceleration in both money supply and credit growth has more than offset a small uptick in the MCI (Chart 4). Furthermore, a rising RMB in trade-weighted and real terms will not help the profit outlook for China’s exporters (Chart 5). Overall, monetary conditions remain unfavorable for risk assets. This is consistent with the poor performance of Chinese stocks Chart 4Falling Credit And Money Growth More Than Offset A Minor Improvement In The MCI Chart 5Strengthening RMB Will Not Help The Profit Outlook For Chinese Exporters A sharp jump in state-owned enterprise (SOE) defaults since late last year is due to deteriorating corporate balance sheets. The defaults have exposed the weakened fiscal positions of local governments (Chart 6 & 7). SOE bond defaults have surpassed the number of private bond defaults this year. The more restrictive policy on local government financing, together with an acceleration in SOE defaults, will weigh on spending by local governments, local government financing vehicles (LGFVs) and SOEs. Chart 6Returns On SOE Assets Remain In Deep Contraction Chart 7SOE Bond Defaults Have Surpassed Private Bond Defaults The Politburo meeting on April 30 established new guidelines to reduce local government leverage, both on- and off-balance sheet debt. According to the new rules, local governments are strictly prohibited from obtaining “hidden debts” for new investment projects directly or through their affiliated SOEs, which include LGFVs. The directives also state that the assets of LGFVs with defaulted loans should be restructured or liquidated if companies are unable to repay their debts. In addition, financial institutions should not accept government guarantees when making decisions on lending to LGFVs or government related entities. Moreover, stricter measures in the property market have further dampened local governments’ fiscal situations since land sales account for 53% of local government fiscal revenues. Growth in government expenditures decelerated in recent months along with slowing land auctions (Chart 8). Scaled down fiscal supports will lead to subdued infrastructure investment growth this year (Chart 9). Chart 8Fiscal Stance Has Tightened Chart 9Subdued Growth In Infrastructure Investments In addition to policy tightening in the domestic economy, Chinese offshore stocks continue to face regulatory headwinds to root out monopolies in technology, media, and telecom (TMT) companies. The antitrust investigations and fines extending from Alibaba and Tencent to Meituan highlight China’s aim to curb platform oligopolies and monopolies. Meanwhile, Chinese tech firms listed on US exchanges are facing another regulatory threat on their accounting reporting standards, which could potentially result in their delisting from the US bourses. Moreover, elevated valuations and a weakening in the earnings outlook will generate more downside risks for TMT stocks (Chart 10). Given that TMT stocks account for around 50% of the MSCI China Index’s market capitalization, Chinese investable stocks are disproportionally vulnerable to a selloff in TMT stocks (Chart 11). Chart 10ATMT Stocks: From Tailwind To Headwind Chart 10BTMT Stocks: From Tailwind To Headwind Chart 11MSCI China Is Highly Concentrated In TMT Stocks China’s official PMI and the Caixin China PMI moved in opposite directions in April due to the nature of the two surveys. The Caixin PMI covers smaller, more export-oriented businesses while the NBS Manufacturing PMI includes larger, more domestically exposed companies. The divergence highlights that the domestic economy is losing speed while external demand remains robust (Chart 12). Given the dominance of domestic demand in China’s economy (investment expenditures, household spending and government spending), strong external demand will not fully offset the deceleration in domestic growth. New orders and production subcomponents in the official PMI moderated in April from March, which indicates a slowing momentum in economic activity (Chart 13). Moreover, construction PMI fell to 57.4 from 62.3 in March, corresponding with weaker infrastructure spending and more policy tightening in the real estate sector (Chart 13, bottom panel). Chart 12Conflicting Messages From The NBS And Caixin PMIs Chart 13Slowing Momentum In China's Economic Activity The moderating momentum in China’s economy is also reflected in April’s trade data, which showed a strengthening external sector and a slowing domestic demand. A few observations support our view: First, strong imports since early this year were partly due to robust re-exports. Solid external demand boosted processing imports, which in turn contributed to China’s overall import growth (Chart 14). Secondly, Chinese imports of commodities in volume, such as copper and steel products, have plunged recently. Chinese domestic demand for commodities will likely peak in the coming months, therefore, inventory destocking pressures and weakness in underlying consumption will threaten commodities prices (Chart 15). Finally, the strengthening of coal imports in volume terms may be related to China’s increasingly stringent environmental policies. A temporary cutback in domestic coal supply boosted the demand for imports. However, in the long run, China’s push for green energy will be bearish for Chinese coal imports (Chart 16). Chart 14Solid External Demand Boosted Processing Imports Chart 15Demand Of Commodities May Be Approaching A Cyclical Peak Chart 16China's Coal Imports Likely To Decline In The Long Run Housing prices in tier-one cities continue to post major gains despite a slew of tightening regulations in the property sector introduced since the second half of last year (Chart 17). The Politburo meeting last month reiterated authorities’ concerns over a bubble in housing. We expect authorities to impose additional regulations to constrain both financing supply and demand in the property sector. In the meantime, the existing policies have successfully started to cool the real estate market. Chart 17Skyrocketing Housing Prices In First-Tier Cities Chart 18Real Estate And Mortgage Loans Tumbled Under More Restrictive Borrowing Regulations Both mortgage loans and loans to real estate developers tumbled under more restrictive borrowing policies (Chart 18). Growth in home sales has also started to roll over (Chart 19). Housing completed has dropped significantly, which confirms that construction activity is decelerating. Looking forward, the reduced expansion rate of new projects due to shrinking land transfers and stricter borrowing regulations will further dampen construction activities in the second half of this year (Chart 20). Chart 19Home Sales Growth Started To Ease Chart 20Real Estate Investments Are Set To Slow Further Table 1China Macro Data Summary Table 2China Financial Market Performance Summary Footnotes Cyclical Investment Stance Equity Sector Recommendations
China’s Producer Price Index jumped from 4.4% y/y to 6.8% y/y in April, surpassing expectations of 6.5% y/y and suggesting that inflationary pressures are intensifying in the mainland. The speed of the rise is eye-catching: PPI troughed at -3.7% y/y last May…
China’s trade surplus widened significantly in April, rising to $42.9 billion from $13.8 billion. Exports accelerated by 32.3% y/y from 30.6% y/y in March, marking a positive surprise to the anticipated 24.1% y/y growth rate. Similarly, the pace of imports…
Highlights US natural gas prices will remain well supported over the April-October injection season, as the global economic expansion gains traction, particularly in Europe, which also is refilling depleted storage levels. China's natgas demand is expected to rise more than 8% yoy, and EM Asia consumption also will be robust, which will revive US liquified natural gas (LNG) exports. Exports of US light-sweet crude into the North Sea Brent pricing pool – currently accounting for close to half the physical supply underpinning the global oil-price benchmark – also will increase over the course of the year, particularly in the summer, when maintenance will markedly reduce the physical supply of crudes making up the Brent index. At the margin, coal demand will increase in the US, as industrial natgas demand and LNG exports incentivize electric generators to favor coal. Higher-than-expected summer temperatures in the US also would boost coal demand. This will be tempered somewhat in Europe, where carbon-emissions rights traded through €50/MT for the first time this week on the EU's Emission Trading System (ETA). We expect US LNG and oil exports to revive this year (Chart of the Week) and remain long natgas in 1Q22. Feature The importance of US LNG and crude oil exports out of the US Gulf to the global economy is only now becoming apparent. As demand for these fossil fuels grows and the supply side continues to confront a highly uncertain risk-reward tradeoff, their importance will only grow. In natgas markets, US LNG cargoes out of the US Gulf balanced demand coming from Asia and Europe this past winter, which was sharply colder than expected and stretched supply chains globally. As a widening economic recovery from the COVID-19 pandemic spurs industrial, residential and commercial demand, and inventories in Europe and Asia are re-built in preparation for next winter, US LNG exports will be called upon to meet increasing demand, particularly since they are priced attractively vs regional importing benchmarks, with differentials vs the US presently $4+/MMBtu vs Europe and $5+/MMBtu vs Asia (Chart 2).1 Chart of the WeekUS LNG, Oil Export Growth Will Rebound Chart 2Lower US Natgas Prices Encourage LNG Exports In oil markets, an ongoing kerfuffle in the pricing of Brent Blend brought about by falling North Sea crude oil production makes American light-sweet crude oil exports from the Gulf (i.e., WTI produced mostly in the Permian Basin) account for almost half of the physical supplies in this critical benchmark-pricing market.2 US LNG Exports Will Increase US natural gas prices will remain well supported as the global economic expansion gains traction, and the US and Europe open the April-October injection season well bid (Chart 3). US inventories are expected to end the Apr-Oct injection season at just over 3.7 TCF according to the EIA, very close to where they ended the 2020 injection season. Chart 3US, Europe Rebuild Storage Higher US LNG exports, industrial, commercial and residential demand will be offset by lower consumption from electric generators this year, netting to a slight decline in overall demand. The EIA expects generators to take advantage of lower generating costs to be had burning coal to produce electricity, a view we share given the current differentials in the forward curves for each fuel (Chart 4).3 On the supply side, the EIA's expecting output to remain unchanged from last year at just under 91.5 BCF/d in 2021. Higher LNG exports, even as generator demand is falling, pushes prices higher this year – averaging $3.04/MMBtu this year – which leads to a slight increase in output in 2022. For our part, we continue to expect higher prices during the November-March heating season than currently are clearing the market and remain long 1Q22 $3.50/MMBtu calls vs. short $3.75/MMbtu calls. As of Tuesday night, when we mark to market, this position was up 20.8% since inception on 8 April 2021. Chart 4Lower Prices Will Favour Increased Coal Demand Natgas demand could surprise on the upside during the injection season if air-conditioning demand comes in stronger than expected and production remains essentially unchanged this year. This could reduce LNG exports and slow the rate of inventory refill in the US, which could further advantage coal as a burner fuel for generators in the US. The US National Weather Service's Climate Prediction Center expects above-average temperatures for most of the US population centers this summer (Chart 5). This could become a semi-permanent feature of the market if current temperature trends persist (Chart 6). Based on analyses’ run by the NOAA's National Centers for Environmental Information, 2021 "is very likely to rank among the ten warmest years on record," with lower (6%) odds of ranking in the top five hottest years on record.4 Chart 5Odds Of Hotter Summer Rising Chart 6Higher Global Temperatures Could Become A Recurring Phenomenon The Crude Kerfuffle As the Chart of the Week shows, US exports of light-sweet crude oil peaked at ~ 3.7mm b/d in February 2020, just before the COVID-19 pandemic hit the world full force. Exports out of the US Gulf – i.e., WTI priced against the Midland, TX, gathering hub – accounted for ~ 95% of these volumes. With exports currently running ~ 2.5mm b/d, more than 1mm b/d of readily available export capacity remains in place. Additional volumes will be developed as dredging of the Corpus Christi, TX, progresses. While the surge in US crude oil production has subsided in the wake of the pandemic, it most likely will revive as the markets return to normal operating procedure, additional dredging operations are completed, and storage facilities are built out.5 Existing and additional export capacity of the US's light-sweet crude could not arrive at a more opportune time for the Brent market, which remains in a state of uncertainty as to whether markets will have to adjust to CIF contracts or a work-around to the existing FOB pricing regime, which can be augmented to accommodate increasing WTI volumes.6 This will have to be sorted, as this is the future of the market's most important pricing index (Chart 7). The buildout in crude-oil exporting capacity – and natgas LNG exporting capacity, for that matter – ideally accommodates shale-oil- and -gas assets, which can be ramped up quickly to meet demand, and ramped down quickly as demand falters. The quick payback – 2 to 3 years – on these investments allow the producers to expand and contract output without the massive risks longer-lived conventional assets impose. As OPEC 2.0's spare capacity is returned to the market, this will be a welcome feature of a market that most likely will require oil and gas supplies for decades, despite the uncertainty attending oil-and-gas capex during the transition to a low-carbon energy future. Chart 7Permian Replaces North Sea Losses Bottom Line: As the future of hydrocarbons evolves, the LNG and crude oil exported from the US Gulf will occupy an increasingly important role in these markets. Oil and gas producers are making capex decisions under increasingly uncertain conditions, which favor exactly the type of resources that have propelled the US to the position of the world's largest producer of these fuels – i.e., shale-oil and -gas. Production from these resources can be ramped up and down quickly as prices dictate, and have quick paybacks (2-3 years), which means capital is not tied up for decades as a return is earned.7 Robert P. Ryan Chief Commodity & Energy Strategist rryan@bcaresearch.com Ashwin Shyam Research Associate Commodity & Energy Strategy ashwin.shyam@bcaresearch.com Commodities Round-Up Energy: Bullish OPEC 2.0 begins returning 2mm b/d to the market this month, expecting to be done by July. Half of these volumes are accounted for by Saudi Arabia, which voluntarily cut output by 1mm b/d earlier in the year to help balance the market. In line with our maintained hypothesis that OPEC 2.0 prefers prices inside the $60-$70/bbl price band, we expect the return of curtailed production to be front-loaded so as to bring prices down from current levels approaching $70/bbl for Brent (Chart 8). If, as we expect, demand recovers sooner than expected as Europe leans into its vaccination program, additional barrels will be returned to the market to get prices closer to a $60-$65/bbl range. Base Metals: Bullish The International Copper Study Group (ICSG) forecast copper mine production will increase by ~ 3.5% in 2021 and 3.7% in 2022, after adjusting for historical disruption factors. This forecasted increase – after three years of flat mined production growth – is due to a ramp-up of recently commissioned and new copper mines becoming operational in 2021. An improvement in the pandemic situation by 2022 will also boost mined copper production, according to the ICSG. 2020 production remained flat as recoveries in production in some countries due to constrained output in 2019 balanced the negative impacts of the pandemic in others. In Chile, the largest copper producer, state-owned Codelco and Collahuasi reported strong results in March. However, this was countered by a continued downturn at BHP’s Escondida. The world’s largest copper mine saw a drop in production for the eighth consecutive month. This mixed output resulted in a decline in total production of 1.2% year-on-year in March. Precious Metals: Bullish COMEX palladium touched a record high during intraday trading on Tuesday, reaching $3,019/oz due to continued tight market conditions (Chart 9). On the supply side, Nornickel is recovering from flooded mines, which occurred in February. By mid-April, one of the two affected mines was operating at 60% capacity; however, the company's other mine is only expected to come back online by early June. On the demand side, strength in US vehicle sales and a global economic recovery from the pandemic buoyed the metal used in catalytic converters. Palladium prices closed at $2,981.60/oz on Tuesday. Ags/Softs: Neutral Corn again traded above $7/bu earlier in the week on the back of drought-like dry weather conditions in Brazil's principal growing regions and surging US exports, according to Farm Futures. Chart 8 Chart 9 Footnotes 1 Stronger demand from China – where consumption is expected to rise more than 8% yoy – and EM Asia will continue to support LNG demand through the year. S&P Global Platts Analytics expects Chinese natural gas demand to reach 12,713 Bcf in 2021, up 8.4% from the previous year. Chinese national oil company Sinopec is slightly more conservative in its outlook, expecting gas demand of ~ 12,006-12,184 Bcf in 2021, up 6-8% from 2020. China’s average annual increase in natural gas demand is expected to exceed 716 Bcf in the 14th FYP and reach 15,185 Bcf in 2025. 2 Please see CIF Brent Benchmark? published 3 March 2021 by the Oxford Institute for Energy Studies for a discussion. 3 In Chart 3, we plot a rough measure of coal- vs natgas-fired generation economics for these fuels based on their average operating heat rates published by the EIA. We would note that a carbon tax would erase much of the benefit accruing to coal at this point in time. 4 Please see NOAA's Global Climate Report - March 2021. 5 Please see Low Rider - Corpus Christi's Ship Channel Dredging Will Streamline Crude Oil Exports published by RBN Energy 3 May 2021. 6 The OIES analysis cited above concludes, "… the volumes of the FOB deliverable crudes are diminishing and some change, bolstering the contract is certainly needed. The most likely compromise is to retain the existing FOB Brent with an inclusion of CIF WTI Midland assessment, netted back to an FOB equivalent North Sea value." We agree with this assessment. Please see CIF Brent Benchmark? published 3 March 2021 by the Oxford Institute for Energy Studies, p. 8. 7 Please see Is shale activity actually profitable? Size matters, says Rystad published 7 February 2019. Investment Views and Themes Strategic Recommendations Tactical Trades Commodity Prices and Plays Reference Table Trades Closed in 2021 Summary of Closed Trades

